ヤマガラ_132012年05月27日

ヤマガラ_13

「 グルメ_2 」


エサ箱の中にいる彼らを見てると 結構面白いことに気がつきます

馴れていないものは別として 常連たちに共通すること

とにかく徹底的に 餌を選り分ける

虫食いや空殻など確実に選り分けます

そういうものをくわえると エサ箱の外に ひょいと放り投げます

後で それらのヒマワリの種を 観察してみると

ごく小さな虫穴があったり きれいな殻でも重さが軽かったり

そんなわずかな欠点でも 嘴でくわえた瞬間に判断しているようです

ちなみに 殻を取り除いた剥き餌を置いてみると 見向きもしません

実と殻が健康的にセットされていなければ 餌と見なしていないようです



ところで エサ箱からはじかれた不良餌ですが

そのままというわけではありません

エサ箱の中が空になり 私が餌の追加もしないでいると

周りの不良餌の中から 少しでも良いものを選んで持っていくようです

最後に残ってるのは 本当食えないものだけ

おかげ様で エサ場の掃除は まったく苦になりません

人情として

次は もっと素敵なヒマワリの種を ご馳走しちゃおうかな♪

と思ってしまう エサ場の管理人 デシタ

ヤマガラ_122012年05月26日

ヤマガラ_12


「 グルメ_1 」

彼らは たぶん グルメです

餌付けを始めた年 本当にたくさんのヤマガラとシジュウカラが来ました

おそらく 常時20羽前後は来ていたと思います

エサ箱に置くエサは ヒマワリの種ですが 結構ピンキリで

最初 大粒の値段も高めのもの与えました

ところが その減り方の早いこと 1kg入りの袋があっという間に空

これはたまらん ということで 次は 一番安いランクのヒマワリに変更

そしたら 2,3日もしないうちに 来る数が3分の1くらいに激減しました

最初のヒマワリの種は大粒で実入りも良かったですが 

次のものは 粒も小さく 実の入っていないものも多く含まれていました

たぶん そんなものはいらん ということなんでしょう…贅沢者め!


冬の山に入ってみても 我々の目の届く所に

彼らのエサらしきものは 見あたりません

だから 彼らは 毎日 腹を空かせているんだろう と考えてしまいます

でも 実際は違うのかも知れません

山はもっと懷が深く 緑が消えた冬でさえ 彼らに多くの幸をあたえている

我々人間は ただ単に それが見えなくなっているだけなのかも知れません

今シーズン 彼らは ほんのわずかしか 姿を見せませんでした

一方 昨秋の山は 落ちてるドングリの数から見て

かなり実り豊かだったようです

実のいっぱい詰った美味しそうなヒマワリの種より

もっと素敵な木の実が 山の中に溢れていたんでしょう

飢饉の時ならいざ知らず 少しでも余裕があれば 美味しいものに群がる

それが 彼らなんだと思います



(写真と記事内容は 直接関係ありません)

ヤマガラ_112012年05月21日

ヤマガラ_11


「 手の上に長く… 」


一番馴れてる例の彼女は 私の手の上で じっくりとエサを選ってますが

他の連中は なかなか そうはいきません

手の上にのると 大急ぎでエサをとり 一目散に 逃げていきます

どんなに馴れてても それが普通です


でも 彼らを手の上に 長く留めようと思ったら ひとつ方法があります

エサをしっかりと掴んで 放さないこと

彼らは 一度 そのエサに集中し始めると

何がなんでも 手からもぎ取ろうとします

くちばしでくわえて グイグイと引っ張ります 相当な力です

そして その時は もう 人の手の上にいることを忘れているようです

こういうところを見ると ヤマガラって 本当に単純で笑っちゃいます


ところで 

これを あまり長く続けていると 彼らは 次の手を打ってきます

なかなか取れないと判断すると エサの根っこの部分を攻めるのです

くちばしを突き立てて 掘り起こそうとするわけです

これは 強烈な一撃です 所詮小鳥…なんて馬鹿にしないほうがいい

まともにくらうと 半端じゃなく痛いし 血も出ます

だから まあ 彼らをからかうのも ほどほどにということです



(参考)例の彼女
http://dosyakuzure.asablo.jp/blog/2012/04/12/6408940

ヤマガラ_102012年05月19日

ヤマガラ_10


「 毛繕い 」

ちょっと変な ヤマガラのお話


彼は いつも 毛繕いをしていました…私の前で

私がエサ箱のそばにいると 彼はエサを取りに来れません

どうしても人に馴れることの出来ないヤマガラの一羽だとおもいますが

それでもエサがほしくて ほんの2,3mほど離れた小枝に止まり

私が立ち去るのを待ちます

そして その間 そこで ひたすら毛繕いをしているのです

羽毛を逆立て 翼を中開きにして 体のあちこちに嘴を入れる動作

それを延々と繰り返す

ちなみに 最長30分程 観察したことがありましたが

その間 ずっと 休むことなく やっておりました

私が 立ち去れば すぐに普通のヤマガラに戻って エサ箱に降りてきます


彼が来たのは1シーズンだけでしたが 来る度にやっておりました

そして 来る度に 私も ついつい観察してしまう

それでも シーズン途中から止めました なんだか 気の毒になってきて…

毛繕いの途中で小さな羽毛が飛ぶこともあったので 

こいつ このままでは 脱毛症にでもなるな…とおもった次第

たぶん 私が そばにいることで 強いストレスを感じていたんでしょう

そのストレスの発散方法が 彼の場合は 毛繕いだったんだと思います

その後 彼を見ていませんが もしまた来たら 私はすぐに消えるつもり…


(写真と記事内容は 直接関係ありません)

ヤマガラ_92012年05月10日

ヤマガラ_8


「 図々し 」


彼らは可愛い 慣れると さらに可愛い

だけど その次に見えてくるのは 図々しさ…かもしれません


彼らは エサをくれる私が 自分たちに無害であることを知ると

次には そのエサの出所を探します

その時 建物の中の 外から見えるところに エサを置くと すぐに察知して

簡単に 屋内に出入りするようになります

あの警戒心の強いシジュウカラでさえ まったく同じで

こういうことになると ヤマガラと一緒に行動します


一度入れば あとは回数増すごとに 大胆になり

まさにズケズケと…といった感じ

ラジオがガンガン鳴っていようが

木工機械の大騒音が響いていようが おかまいなし

さすがに 仕事してる私の傍まで来て エサを催促するのは

一番馴れてる例の彼女だけですが

他の連中も 私が 視線さえ向けなければ 平気です

私がいない時には いつまでもとどまって のんびりしてるようです

これが 天敵がいない時の 野生の姿なのかな…と




(参考)例の彼女
http://dosyakuzure.asablo.jp/blog/2012/04/12/6408940

ヤマガラ_82012年05月08日

ヤマガラ_8


「感触」


彼らが手に乗ったとき

その脚は 微かに冷たい

爪は 甘咬みに立て

重さ微々たるも 存在を主張するに十分

そして 飛び立つとき

一瞬の蹴りは 力強く

打ち下ろす羽風は 嵐にも似る

小さきものたちの 生きている感触

ヤマガラ_72012年05月03日



「 食時の掟 」

たとえば スズメの食事

エサ箱に集まったスズメは その場に群れて留まり エサをついばみ続ける

結果 エサ場にエサの殻は散乱し 糞も溜まる

ところが ヤマガラ シジュウカラとなると それがない

彼らの食事は 大変お行儀がいい

基本的に エサ皿の中に入るのは 一羽のみ

それがエサ(ヒマワリの種)を一つくわえると すぐに飛び立つ

近くの木の枝までいって そこで殻を割って実をついばむ

エサ皿には 次の一羽が入り 同様に繰り返す

結果としてエサ皿の中も周りも汚れない


彼らの数が多いときでも このパターンは基本守られる

強いものが弱いものを出し抜くことはあっても

エサ皿の中に入るのは一羽 という暗黙の掟は絶対である

ところが 一度だけ この掟が 破られたことがある

まだ成鳥になりたての若造が エサ皿を独占し その場で実をついばみ始めた

それを見ていたシジュウカラの連中もマネをし始めた

さらに 他のヤマガラも それに続いた

結果 そのシーズンのエサ場の汚いこと

そして いざこざも絶えず 殺伐とした雰囲気があった

次のシーズンには もとの紳士的な掟の世界に戻ったが

それにしても あの若造のバカ野郎

そのうち この場で あいつのバカ振りを世間にばらしてやる!

ヤマガラ_62012年04月30日

ヤマガラ/彼らの季節2


「 彼らの季節2 」

たくさん飛来してにぎやかな年でも 

年が明けて2月くらいになると ヤマガラの数ははぐっと減ります

なぜだろう? 飽きてくんのかな?

シジュウカラの方は そんなこともないので

ヤマガラらしいといえば ヤマガラらしい のかもしれません

春が進むにつれて さらに数は減っていき

五月に入るとヤマガラの姿はほとんど見なくなります

また 現れたとしても エサにはほとんど手を付けない

ヤマガラが減ってから エサ場を ほぼ占領してた シジュウカラもしかり

たぶん 春の到来とともに 虫などが主食になっていくんでしょう

というわけで

それ以降 次の秋が来るまで 私は全く相手にされなくなるわけです


ところで 夏の間 彼らはどうしてるかというと

もっと標高の高いところに移動していくようです

だから 夏の間は ヤマガラを全然見かけません

シジュウカラの方は たまに見ます

夏になるとえさ場の傍にある梅の木に青虫が発生するんですが

それがお目当てのようです

その時 えさ場にどんなに美味しそうなエサを山盛りにしてもまったく無視

青虫ハンターと化した彼らは 冬場のあのクールなシジュウカラとは一変して

非常に機敏に 非常に果敢に 青虫に挑みます

中には 身の丈7〜8センチはあろうかという巨大な青虫をくわえて

ブンブン振り回し 木の幹にブチ当ててる姿も見られます

あれがシジュウカラでよかった

大好きなヤマガラだったら 失望もんです

ヤマガラ_52012年04月29日



「 彼らの季節1 」

シジュウカラも含めて

彼らが私のところに飛来するのは 早くて9月下旬 年によりまちまち

おそらく その年の山の実りに左右されてると思います

たとえば 昨年の秋は実り豊かだったようです

落ちてるドングリの数が半端でなかったから

そして 年内に来たのはシジュウカラ1羽だけ

ヤマガラは 年を越してからようやく それもわずかな数で 寂しい冬でした

もっとも たくさん飛来する にぎやかな年でも

シーズン中 常時飛来するわけではなくて

個々に見ると かなり気まぐれで 来たり来なかったり

たぶん 私がどんなに美味しそうなエサを用意しても

彼らのフィールドである山の中にエサがあれば 彼らはそちらを優先する

人が用意したエサ場に入り浸り やがて身を持ち崩す なんて心配は御無用みたい

飼い馴らしたつもりが ちゃっかり都合よく利用されてる って感じ

彼らは 我々が想像するより遥かに賢明で したたかです

ヤマガラ_42012年04月23日



「 個性さまざま 」


彼らは もともと人に馴れやすい

だけど 私の手からエサをとるほどに馴れるのはごく一部で

ほとんどの場合は 適当な距離を保ちながら 私に馴れている

それらの姿がとても個性的

例の彼女みたく 手の上で時間をかけてエサを選る強者から

いつもビクビクしながら 手の上を大急ぎで駆け抜ける弱腰なやつ

エサを持つ私に近寄れなくて 目前で変な癖を披露し続ける変わり者

どうしても 私に近寄れなくて 周りに当たり散らす 不埒なヤツ

エサは食ってやるが お前には絶対に馴れねえ…といわんばかりの強情もん

まったく私を無視して 私が席を外すまでじっと待つ クールなやつ

等々 本当にさまざま 

一緒に来るシジュウカラは みんな冷ややかに そんな彼らを見ているので

こういう個性には やはりヤマガラ特有の何かがあるんだろうと思います

というわけで そんな笑える彼らを紹介できれば 私も幸せ